期間
2007年7月3日期間
2007年4月3日(火)〜4月15日(日)、月曜休
時間
11時〜20時(最終日は18時まで)
場所
アートスペース虹(京都市東山区)※アクセス
作品
ジョン・ケージ、浅野弥衛、伊庭靖子、川口龍夫
児玉靖枝、二瓶晃、堀尾貞治、山口牧生 ほか
協力
吹田哲二郎、音景観研究所
展覧会概要
アメリカの20世紀音楽を代表し、偶然性の作曲によって著名な実験的作曲家のジョン・ケージ(1912−1992)は、従来の楽音(サウンド)だけでなく生活にある雑音(ノイズ)をも含めて彼独特の音楽を作曲することによって、サウンドとノイズという音の境界をなくし、音の世界を広げました。本展覧会は、このケージの生活からの音楽をテーマに、ノイズフルな世界を表現すると共に、ノイズフルな世界からのまなざしとしてのノイズレスな作品を併置します。
ジョン・ケージ≪49のワルツ(1977)≫について
ジョン・ケージの≪ワルツ≫はニューヨークを対象にして制作されている。「他の都市で編曲が可能」という楽譜の記述にもとづき、今回は京都市を対象にして制作することとされました。
偶然性の手法で選ばれた京都市内の147地点が、3つずつのランダムに選ばれ、組み合わされたもの(ワルツですから)が楽譜になります。すなわち3地点の組み合わせが49組並んで書かれたものが楽譜ということになります。
この≪49のワルツ≫という作品は、作曲過程における偶然性の使用、演奏過程における不確定性、音素材として環境音というノイズの選択、という音楽の要素いずれにおいても人間による美的決定を含まないというケージによる偶然性の音楽の特徴をよく示しています。
≪49のワルツ≫制作過程
制作には京都市内の147ヶ所の環境音を録音することが必要でした。偶然性による採録箇所の決定を、今回は地図の上からものが無作為に落とされ、落ちた地点が採録箇所とされる方法を用いました。
○地図上での、採録場所決定
・使用された素材
1)地図
2)1から147の数字が書き込まれた直径約1.5cmの赤色の丸い紙
3)虫ピン(画鋲)
4)発泡スチロール板
・ルール
採録範囲を京都市内とし、それ以外の場所に落ちたときは無効とし、もう一度落とす。
また、京都市内であっても、等高線上に落ちた場合も無効とする。
落ちた場所が重なってもかまわない。
・手法
1) 地図を発泡スチロール板上に広げる
2) 地図上に丸い紙をルールに従って落とす
3)147枚すべての位置が決定したら、虫ピンで場所を固定する
4)鉛筆で丸型をかたどり、その数字を書き込み、ピンや紙を外す
○147箇所の採録
決定された147箇所の場所で3分間、町の環境音を採録する。地図上の、丸い紙をかたどった範囲内であれば、どこでも採録しても良い。
録音メディアにはDATを使用し、録音機材も同じ種類のものを使い、録音レベルは5に設定し、録音時間は3分として統一する。録音は各個人で行い、場所と同様に日時も任意のものとする。ただし、雨天の日のみは雨の音ばかりの録音となってしまうため、録音は行わない。
○演奏方法
偶然性によって、ランダムに147箇所の音を流す。この、ランダムの決定を今回は2 パターン実行することとなった。一つは、くじ引きによる方法、もう一つは12面体サイコロを用いた方法である。
・採録した147箇所の音を、49の3つの組み合わせにする -くじ引き
・147枚の紙を箱に入れ、3つずつ取り出して、それをひとまとまりとする -12面体サイコロ
147それぞれの住所(地図ナンバー)について、サイコロを振り分けていく。
あるサイコロの目が3箇所のみの地図ナンバーで当てはまった時、それを一組とする。
はじめ、147の地図ナンバーは12分類される。そこから、一つのサイコロの目について再びサイコロを振り分ける。12個すべてのサイコロの目について振り分け、3つそろえば一組が成立したとして、その都度3つの地図ナンバーは除けてゆく。
一回りすると、残りの地図ナンバーをすべてあわせて再び振り分け、12分類し、49組揃うまで同様の作業を繰り返してゆく。
≪49のワルツ≫ 京都版 楽譜 演奏順序(xls形式,52KB)
展示される作品
録音された環境音(ノイズ)や楽譜を展示することによってノイズに満ちた世界を表現すると共に、ノイズレスへのベクトルを持つ作品を十数点展示します。
作家リスト
赤崎みま、浅野弥衛、伊庭靖子、河口龍夫、児玉靖枝、新宮晋、二瓶晃、堀尾貞治、山口牧生、二瓶晃
2007年4月3日(火)〜4月15日(日)、月曜休
時間
11時〜20時(最終日は18時まで)
場所
アートスペース虹(京都市東山区)※アクセス
作品
ジョン・ケージ、浅野弥衛、伊庭靖子、川口龍夫
児玉靖枝、二瓶晃、堀尾貞治、山口牧生 ほか
協力
吹田哲二郎、音景観研究所
展覧会概要
アメリカの20世紀音楽を代表し、偶然性の作曲によって著名な実験的作曲家のジョン・ケージ(1912−1992)は、従来の楽音(サウンド)だけでなく生活にある雑音(ノイズ)をも含めて彼独特の音楽を作曲することによって、サウンドとノイズという音の境界をなくし、音の世界を広げました。本展覧会は、このケージの生活からの音楽をテーマに、ノイズフルな世界を表現すると共に、ノイズフルな世界からのまなざしとしてのノイズレスな作品を併置します。
ジョン・ケージ≪49のワルツ(1977)≫について
ジョン・ケージの≪ワルツ≫はニューヨークを対象にして制作されている。「他の都市で編曲が可能」という楽譜の記述にもとづき、今回は京都市を対象にして制作することとされました。
偶然性の手法で選ばれた京都市内の147地点が、3つずつのランダムに選ばれ、組み合わされたもの(ワルツですから)が楽譜になります。すなわち3地点の組み合わせが49組並んで書かれたものが楽譜ということになります。
この≪49のワルツ≫という作品は、作曲過程における偶然性の使用、演奏過程における不確定性、音素材として環境音というノイズの選択、という音楽の要素いずれにおいても人間による美的決定を含まないというケージによる偶然性の音楽の特徴をよく示しています。
≪49のワルツ≫制作過程
制作には京都市内の147ヶ所の環境音を録音することが必要でした。偶然性による採録箇所の決定を、今回は地図の上からものが無作為に落とされ、落ちた地点が採録箇所とされる方法を用いました。
○地図上での、採録場所決定
・使用された素材
1)地図
2)1から147の数字が書き込まれた直径約1.5cmの赤色の丸い紙
3)虫ピン(画鋲)
4)発泡スチロール板
・ルール
採録範囲を京都市内とし、それ以外の場所に落ちたときは無効とし、もう一度落とす。
また、京都市内であっても、等高線上に落ちた場合も無効とする。
落ちた場所が重なってもかまわない。
・手法
1) 地図を発泡スチロール板上に広げる
2) 地図上に丸い紙をルールに従って落とす
3)147枚すべての位置が決定したら、虫ピンで場所を固定する
4)鉛筆で丸型をかたどり、その数字を書き込み、ピンや紙を外す
○147箇所の採録
決定された147箇所の場所で3分間、町の環境音を採録する。地図上の、丸い紙をかたどった範囲内であれば、どこでも採録しても良い。
録音メディアにはDATを使用し、録音機材も同じ種類のものを使い、録音レベルは5に設定し、録音時間は3分として統一する。録音は各個人で行い、場所と同様に日時も任意のものとする。ただし、雨天の日のみは雨の音ばかりの録音となってしまうため、録音は行わない。
○演奏方法
偶然性によって、ランダムに147箇所の音を流す。この、ランダムの決定を今回は2 パターン実行することとなった。一つは、くじ引きによる方法、もう一つは12面体サイコロを用いた方法である。
・採録した147箇所の音を、49の3つの組み合わせにする -くじ引き
・147枚の紙を箱に入れ、3つずつ取り出して、それをひとまとまりとする -12面体サイコロ
147それぞれの住所(地図ナンバー)について、サイコロを振り分けていく。
あるサイコロの目が3箇所のみの地図ナンバーで当てはまった時、それを一組とする。
はじめ、147の地図ナンバーは12分類される。そこから、一つのサイコロの目について再びサイコロを振り分ける。12個すべてのサイコロの目について振り分け、3つそろえば一組が成立したとして、その都度3つの地図ナンバーは除けてゆく。
一回りすると、残りの地図ナンバーをすべてあわせて再び振り分け、12分類し、49組揃うまで同様の作業を繰り返してゆく。
≪49のワルツ≫ 京都版 楽譜 演奏順序(xls形式,52KB)
展示される作品
録音された環境音(ノイズ)や楽譜を展示することによってノイズに満ちた世界を表現すると共に、ノイズレスへのベクトルを持つ作品を十数点展示します。
作家リスト
赤崎みま、浅野弥衛、伊庭靖子、河口龍夫、児玉靖枝、新宮晋、二瓶晃、堀尾貞治、山口牧生、二瓶晃
コメント